2022 年の Ebitengine
自分が Ebitengine を開発し始めてから 9 年になりました。この記事は、 2022 年の Ebitengine の回顧録です。
スポンサー
2021 年 12 月から 2022 年 11 月の間、以下の方々にスポンサーしていただきました。心より感謝いたします。
(スポンサー総額の大きい順、敬称略)
コントリビューター
2021 年 12 月から 2022 年 11 月の間、以下の方々にコントリビュートしていただきました。心より感謝いたします。
(コミット数順、敬称略)
Ebitengine
Purego、 Oto、 Hitsumabushi
出来事
2021 年 12 月
- 新しい OSS プロジェクト Hitsumabushi を、特に Nintendo Switch™ のようなコンソールのためにはじめました。 Hitsumabushi は go build コマンドの
-overlay
オプションのための JSON を生成する API を提供します。 Hitsumabushi はシステムコールを C 関数呼び出しに書き換えることで、 Go がほぼどこでも動くようにすることを目指しています。これのおかげで、 Go プログラムをネイティブの Nintendo Switch バイナリにコンパイルすることに成功しました。詳細については記事「Nintendo Switch™ ネイティブバイナリへの Go コンパイルを成功させた話」をご参照ください。 - ワークショップ「香川Go言語 わいわい会 (GAMEを作ろう)#3」が香川県で開催されました。
- Ebitengine の背景を解説するブログ記事「ゲームエンジンはアートである - 8 年以上自作ゲームエンジンをメンテし続けている話」の英語版を公開しました。
4 月
- Ebitengine v2.3.0 がリリースされました。主な機能は Windows の DirectX 実装、 Nintend Switch 向けネイティブコンパイルなどです。
5 月
6 月
- Odencat によって「フィッシングパラダイス」が Nintendo Switch 向けにリリースされました。
- インディーゲーム「Rakuen」の開発元が、 Ebitengine を使った Nintendo Switch 向けサポートを告知しました。
- Ebitengine Game Jam を開催しました。テーマは「マグネット」でした。
7 月
- 「Ebitengine」とそのロゴを、日本で商標として登録しました。
- 第 6591300 号 (文字「Ebitengine」)
- 第 6591301 号 (ロゴ)
8 月
- Ebitengine v2.4.0 がリリースされました。主な機能は、 Windows での「真の Pure Go」などです。
9 月
- Symbolic Software によって「こぶし博士の迷宮研究所」が Steam 向けにリリースされました。また東京ゲームショウ 2022 でそのゲームの展示が行われました。
With @kaepora at Tokyo Game Show
— Hajime Hoshi (@hajimehoshi) September 16, 2022
Thank you for using #Ebitengine! pic.twitter.com/7tvBIfY9dM
- Daigo Sato 氏が Berlin Golang Meetup にて「Real-world game development with Ebitengine - How to make the best-selling Go game」というプレゼンを行いました。
11 月
- Symbolic Software によって「こぶし博士の迷宮研究所」が Nintendo Switch 向けにリリースされました。
Ebitengine 製の作品
スクリーンショットなどの画像の著作権は、すべてアプリケーションの作者に帰属します。
(作者名は敬称略)
Nintendo Switch 向けゲーム
フィッシングパラダイス
Web サイト / パブリッシャー: Odencat Inc.
南国でのんびりとした時間を過ごすことができるフィッシングRPG。魅惑的なロケーションを探索し、個性豊かなキャラクターたちと仲良くなりながら、釣りの達人を目指そう。あなただけの天国をみつけよう。
こぶし博士の迷宮研究所
Web サイト / パブリッシャー: Symbolic Software
Dr. Kobushi's Labyrinthine Laboratory® is a puzzle game that has been described as “a combination between Pac-Man and chess”. Guide the adventurous Ayla as she attempts to rescue her dog, Falafel, from the confines of a mysterious towering laboratory deep within a solitary forest. Dr. Kobushi's Labyrinthine Laboratory combines puzzle and strategy elements with an engaging storyline full of memorable characters and biting humor.
Ebitengine Game Jam のゲーム
Ebitengine Game Jame が 6 月に開催されました。ここでは最終結果から TOP 4 ゲームをピックアップします。他のゲームについては、ジャムのエントリーをご参照ください。
他のゲームとアプリケーション
今年公開された Ebitengine 製のゲームやアプリケーションのうち、代表的なものをピックアップしました。恐縮ながら、たくさん作品があったため、今年の作品をすべて載せることはできませんでした。すべての作品に感謝します!
ライブラリ
(作者は敬称略)
- Donburi (作者: Yota Hamada) -
Donburi is just another Entity Component System library for Ebitengine inspired by legion.
- etxt (作者: tinne26) -
etxt is a package for font management and text rendering in Golang designed to be used with the Ebitengine game engine.
- ganim8 (作者: Yota Hamada) -
Sprite Animation library for Ebitengine inspired by anim8.
- Mizu (作者: Artem Sedykh) -
Mizu is Entity Component System framework for Ebitengine.
- MPG-Go (作者: Crazyinfin8) -
Mpg-go is a pure Go (no CGo) MPG decoder and player.
- pi (作者: Jacek Olszak) -
The retro game development engine for Go, inspired by Pico-8 and powered by Ebitengine.
ビデオ
(作者は敬称略)
Let's make a WORDLE clone! Go and Ebiten / Ebitengine Tutorial
作者: Avery
Extreme mandelbrot zoom
作者: Carl Otto
記事
(筆者は敬称略)
- Ableye: How we visualized an Ably SDK with Go and Ebiten (筆者: Ably)
- Creating Cool Games With Ebiten (筆者: James Smith)
- Ebiten 2D Game Development Live Stream - Procedural and Randomly Generated (筆者: Jacob Salmela)
- Ebitengine TPS vs FPS (筆者: tinne26)
- Playing videos with Golang (筆者: Maxim Gradan)
- Proj 2048 (筆者: Sergey Danilov)
- Roguelike tutorial (筆者: Richard Ashkettle)
2023 年以降の Ebitengine
次のバージョン v2.5 では、より良いベクターグラフィックス API が追加されます。 Ebitengine は 2D ゲームエンジンとしてかなり成熟してきました。次のやることは、ゲームではない GUI のようなアプリケーションのためのものや、またはより多くのプラットフォームをサポートするためのものになります。
Ebitengine をメンテし続けることができて最高に幸せです。また来年もよろしくお願いします。