2021 年の Ebiten
自分が Ebiten を開発し始めてから 8 年になりました。この記事は、 2021 年の Ebiten の回顧録です。
スポンサー
2020 年 12 月から 2021 年 11 月の間、以下の方々にスポンサーしていただきました。心より感謝いたします。
(スポンサー総額の大きい順、敬称略)
- neguse
- Liam Galvin
- Siôn le Roux
- yohamta
- Jithin Raj
- zucenko
- Yuta Katayama
- Brandon Chung
- Dmitry Burov
- Nikolay Dubina
- その他、何名かのプライベートスポンサー
コントリビューター
2020 年 12 月から 2021 年 11 月の間、以下の方々にコントリビュートしていただきました。心より感謝いたします。
(コミット数順、敬称略)
出来事
5 月
- Ebiten 2.1 がリリースされました。新機能はカーソルのスタイル指定などです。
- Ebiten Discord Server がはじまりました。
6 月
- Odencat 株式会社から、「くまのレストラン Nintendo Switch 版」がリリースされました。 Go 製初の家庭用ゲーム機ゲームです。
7 月
- Artem Sedykh 氏の Awesome Ebiten がオープンになりました。 Awesome Ebiten は Ebiten を使った作品のキュレーションリストです。
8 月
- Oto ver. 2 をリリースしました。
9 月
- Odencat 株式会社の「ねずみバスターズ」が、 Google Play Indie Game Festival 2021 にて TOP3 を獲得しました。おめでとうございます! Odencat 社による Ebiten 製のゲームは、このイベントで 3 年連続なにかの賞を受賞しています。
Ooh! We won Top3 of the Google Indie Game Festival !! Another big achievement of Odencat! :3 pic.twitter.com/cDRs2NTLVK
— Odencat (@OdencatGames) September 4, 2021
10 月
- Odencat 株式会社から、「くまのレストラン Steam 版」がリリースされました。
- Ebiten 2.2 がリリースされました。新機能は Nintendo Switch™ の対応、標準ゲームパッド機能などです。
11 月
- 日本のオンラインカンファレンス「Go Conference 2021 Autumn」にて、「Developing games in Go for Nintendo Switch™」という発表を行いました。
- ラムダノート株式会社の「n 月刊ラムダノート Vol.3, No.2 (2021)」に「ゲームエンジンでGPUをどう扱うか ― Ebitenの設計から学ぶ」を寄稿しました。
Ebiten 製の作品
今年公開された Ebiten 製のゲームやアプリケーションのうち、代表的なものをピックアップしました。恐縮ながら、たくさん作品があったため、今年の作品をすべて載せることはできませんでした。すべての作品に感謝します!
スクリーンショットなどの画像の著作権は、すべてアプリケーションの作者に帰属します。
(作者名は敬称略)
ゲーム
Carotid Artillery
作者: Trevor Slocum
Carotid Artillery is a twin-stick shooter set in a dungeon crawling with vampires
.
Driving in the Clouds
作者: Ichiban Kunio
You only have to tap left or right half of the screen to turn left or right. That's it!
Feta Feles Rebirth
作者: The Tophat Demon
Feta Feles Rebirth is an eerie bullet hell shooter, featuring a small story based around your "pet cat."
Gosol
作者: Oddsteam
Gosol towards a polymorphic solitaire engine in Go+Ebiten, with help from fogleman/gg.
Skulls
作者: James
Skulls is a simple Columns-like strategy game developed in Golang with the Ebiten library (for Android)
.
Tayl's Tales
作者: atolVerderben
Tayl's Tales is a very early beginning to some Taylspin inspired video game shenanigans
.
アプリケーション
Darktile
作者: Liam Galvin
Darktile is a GPU rendered terminal emulator designed for tiling window managers
.
screenpos
作者: barjo
screenpos is a simple way to get a position on your screen using your keyboard and the visual aid of a grid
.
エミュレータ
AXWGameboy
作者: Jan Niklas Richter
AXWGameboy is a work-in-progress gameboy emulator written in golang
.
ライブラリ
Tetra3D
作者: SolarLune
Tetra3D is a 3D software renderer written in Go by means of Ebiten, primarily for video games
.
その他のプロジェクト
Dr. Kobushi's Labyrinthine Laboratory
作者: Nadim Kobeissi
Dr. Kobushi's Labyrinthine Laboratory is a new puzzle adventure game about learning from your mistakes
.
これは Kickstarter プロジェクトです。
💥📣 BIG ANNOUNCEMENT: I'M MAKING AN INDIE PUZZLE GAME! 🎮🧩
— Nadim Kobeissi (@kaepora) December 1, 2021
I'm incredibly excited to announce DR. KOBUSHI'S LABYRINTHINE LABORATORY, my secret project for the past many many months!
CHECK US OUT AND PRE-ORDER ON KICKSTARTER: https://t.co/BlHb5yVG7q
RTs greatly appreciated!!
ビデオ
Golang Gamedev Stream (by Solar Lune)
GopherCon UK 2021: Daniela Petruzalek - Building an Indie Game in GO
チュートリアル
- Roguelike Tutorial by Richard Ashkettle
- Making a Game in Go by Josh Deprez
2022 年以降の Ebiten
やりたいことはたくさんありますが、優先順位が決まっていません。ざっくりとやりたいことは次の通りです:
- IME 入力: GUI 作る際にあると便利ですね。
- 入力イベントの取得: 今だと 60 FPS よりも細かい入力は無視されてしまいます。それを取りこぼさないために、新しい仕組みが必要です。
- DirectX: Arm Windows など一部の Windows で必要です。
- ベクターグラフィックス: 一応 vector パッケージはあるのですが、機能があまりありません。アンチエイリアスなどもっと機能を充実させたいですね。
- ストリーミングゲーム: グラフィックスのプロトコルを決めて、リモートのクライアント側で描画できると面白いんじゃないか、という思いつきです。
Ebiten はこれからも「凡事徹底」の精神でやってまいります。良いお年を。